朝の夢2021.5.18
別れた時の二十代のままの君がいて、歳をとった私が君の顔を覗き込んでいる。
なんて穏やかな表情だ。
どうしたの?
君は不思議そうに私に言う。
もう一度やり直せないか、と胸の底から思いがつき上げてくる。
あれから長い時間が過ぎてしまった。
今更遅い。
強い後悔が襲う。
胸がジリジリ痛む。
ふと見ると、さっきまで何もなかった机の上に紙包みが置いてあった。
手に取ろうとする私に声が聞こえる。
その包みを開けてはいけない。
目覚ましの音。
山人(sanjin)👣@飛ぶコタツ